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川崎病のその後 大人になったら

子どもの入院

うちの次男は15年前に川崎病になりました。

当時は、川崎病と言うと、川崎つながりで喘息か何か?と聞き返されたりしましたが、今もたいして変わっていないのでしょうか?

川崎病が増加してるらしい

川崎病にかかる子どもの数が年々増加していると目にしました。
過去に大流行した1982年と1986年を軽く超える数の子どもが、近年、川崎病を発症しています。
2015年は過去最多を記録しました。

川崎病は1960年代に発見されたという比較的新しい病気です。
幼少期に川崎病になった人が、その後成人になってどのような経過をたどっているのか、まだまだ症例が少なくて、今後どのような症状が危惧されるのか、まだなんともわからないのだと。

これから何か困ったことが起きるのかと、当時はいろいろ心配しました。

今、お子さんが川崎病に罹り、いろいろ調べているお母さんにとっては、回復してから支障はないのかが気になっているのではないでしょうか?

私は、今後が気がかりでした。

1歳で川崎病に罹った子が、今では高2。

どのような経過をたどったのか、どなたかの参考になれば嬉しいです。

聞いたこともない病気

2002年12月のこと。
次男が川崎病で入院しました。

その二か月ほど前、2002年10月に私は三男を出産しています。
実家に里帰りして生みました。

12月に入り、そろそろ横浜に帰ろうかという矢先、次男の体調が悪くなりました。

そのとき次男は1歳3か月。

はじめは高熱だけだったので、ただの風邪だろうと思っていました。
ところが、風邪にしては妙に機嫌が悪いのです。
何日か経つと、身体に発疹のようなものが出てきました。

そうなって初めて、近くの小児科に連れて行くと、

もしかしたらただの風邪ではないかもしれない。
念のため大きな病院で検査してもらうように

と紹介状を書いてくれました。

小児科から実家に戻るとすぐに、車で30分ほどのところにある自治医大病院に向かいました。

高熱だけでなく、きっと頭が痛かったり身体が痛かったりしたのでしょう。
次男はずっとぐずぐず泣き止まず、待たされること3時間ほど。

川崎病という診断をされ、そのまま入院することになりました。

今後の治療として、ガンマグロブリンという血液製剤を使うこと。
心臓に後遺症が残る可能性があること、このあと全身の皮膚が剥けるようにはがれること、などを説明されました。

その説明が終わったころには、私のおっぱいは、痛いほどパンパンに張ってしまいました。
まだ産後一カ月でした。

川崎病の主な症状

うちの子の場合、高熱が数日続いた時点では、ただの風邪だと思ってしまいました。

川崎病は、つぎのような症状があります。

  • 5日以上続く発熱(38度以上)
  • 発疹
  • 両方の目が赤くなる
  • 唇が赤くなったり、苺舌がみられる
  • 病気の初期に手足がはれたり、手のひらや足底が赤くなったりする
  • 熱が下がってから、手足の指先から皮膚がむける
  • 片側の首のリンパ節がはれる

うちの子は、3日を過ぎたあたりから発疹がでたと記憶しています。

病院に行くタイミングによっては、ただの風邪と診断されてしまう可能性もありますね。

幼いきょうだいを抱えての入院

生後1ヵ月の三男、2歳の長男を母に預けたままにするのも心配でしたが(母の体力が、という意味で)まだ横浜でひとりでお世話をしているときじゃなくてよかったと思いました。

もしも、当時のワンオペ育児の最中、次男が入院となったら、とんでもないことになっていたでしょう。
お金の面でも、当面両親に頼れるというのがあったので、それだけでも精神的な負担が減りました。

仮に、母親がひとりで、いわゆるワンオペ育児の家庭で子どもの一人が入院という事態になったら。

親に来てもらう、または、ベビーシッターを依頼するというのが考えられる選択肢でしょうか。

近くでない限り、親に急に来てもらうのは難しいでしょうから、現実的にはシッターですね。

当時の私のように、2歳の幼児と生後ひと月の乳児ふたりを預けるとなると、それなりの金額が必要になってきます。。

そう考えると、やはり健康第一です。

言うことを聞かず、延々とぐずられたとしても……

それでも、元気でいてくれるのが何よりの幸せです。

入院中の様子

さて、入院してからの次男の様子について。

入院してすぐにガンマグロブリンという免疫製剤での治療に入りました。
ガンマグロブリンを入れることで熱が下がり、心臓の後遺症も防ぐことができるらしいです。
1回の投与で熱が下がる子もいれば、何回か繰り返さないといけない子もいて、個人差があるというお話でした。
投与時間もかなり長かったと記憶しています。

手に近いところの腕に点滴の針をさすのですが、引き抜いてしまわないよう、手袋代わりに靴下を被せるんです。

なんだか痛々しくて、うっかりするとじわっと涙が出てきてしまう状態でした。
母がしっかりしないといけないというのに。

次男は一回の投与では熱が引かず、その後、ガンマグロブリンを2回追加投与しています。
3回の投与でやっと下がりました。

また、川崎病の特徴として、心臓の冠動脈に瘤が残る後遺症が起きる場合があるそうで、何度も何度も心臓のエコーを撮りました。

結局、入院期間は3週間に及びました。

退院後、横浜に戻ったら、病院を探して心臓の定期検診を受けるように勧められました。
近くにある総合病院で、3歳になったときと、小学校入学前に6歳で検診を受けました。

いずれも異常なし。
その後は一度も行っていません。
とても元気なので、正直検診が面倒になってしまいました。
本来は、成人するくらいまで検診を受けた方がよいそうです。

6歳のときに診てくださった先生が今後の注意点をお話ししてくれました。

  • 脂っこいものはなるべく控える
  • 適度な運動をする
  • たばこは厳禁

一度全身の血管がぼろぼろになっているため、成人病予防と同様の生活を心がけるようにとのことでした。

血管がぼろぼろになっているなんて。。。

次男が治療を受けた2002年の時点から15年以上経っているので、いろいろ進歩はしているのでしょうが、いまだに原因不明の病気のままですし、気をつけるに越したことはないのでしょう。

川崎病の予後

前述した注意点、6歳時の検診で先生に言われたことですね。

その点も意識して、小学校低学年くらいまでは、なるべく食べ物にも気をつけるようにしていました。
具体的には、お肉なども脂身を取って調理したり、調理の際の油も身体によさそうなものを選んだり。

でも、いずれ成長して友人と外で食べることも増えます。
どんなものを選んでいったらよいのか、教えてあげられる知識を親も持たないといけないと思います。

現在二男は高2、16歳です。
いまのところ、なんの問題もなく元気に成長しています。

川崎病と診断された当時は、この子はこれから、いろいろと制限された生活をしなくてはいけないのだろうか、なんて不安も頭をよぎりました。

でも、実際は、運動など、特別に何かを制限したりすることもありません。

兄や弟とまったく同じ生活をしています。

進学した際に学校に提出する健康調査票を書きますが、そのときに、川崎病にかかったことを思い出すくらいです。

これを読んでくださっている方はきっと、川崎病の予後について気になってることでしょう。

大丈夫です。心配いらないです。

おわりに

いまだに原因不明の病気といわれる川崎病。

一日も早く、原因が解明されることを願っています。